はじめに
先日、以下の規模のZoomウェビナーの運営サポートの仕事をしました。
- 今回はじめてオンラインで開催される学会系のイベント
- イベントの時間:4時間
- 視聴申込者:180人強
- 発言をする人(登壇者など):9名
当日は大きなトラブルなくウェビナーを終えることができ、関係者からもスムーズな運営をお褒めいただくことができました。
私自身も経験のない仕事でしたが、終わったいま振り返ると、タスク管理(プロジェクト管理)がキモだったと改めて思います。
今後もイベントのオンライン化は続くと思うので、今後Zoomウェビナーを運営する方の参考になればと思い、実際に行ったタスクや知見をシェアします。
なお、イベントの内容に関してはシェアして良い立場にないため、ぼやかして書きますのでご了承ください。
やったこと
プロジェクト全般について
準備期間:2か月
ウェビナー本番の約2か月前に、先方のご担当者とキックオフミーティングを行いました。
本番終了後の録画共有やアンケート回収、振り返りMTGなども含めると2か月半ほどのプロジェクトになりました。
コミュニケーション方法について
以下のようなコミュニケーションラインを構築しました。
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関係者全体
- コミュニケーション:メール
- ファイルのやりとり:Word、Excelファイルをメールに添付
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対ご担当者
- コミュニケーション:週1回30分のZoom定例 + LINEグループ
- ファイルのやりとり:GooleDriveのスプレッドシート、ドキュメント
制約がなければ、Slackでコミュニケーションをとり、ファイルはクラウドにあるマスターを全員参照できるような形が理想できです。
しかし、たくさんの方が関わる本プロジェクトにおいて、慣れないツールを導入することによって逆に混乱を招く恐れがあり、全体のコミュニケーションでは慣れ親しんだ方法を採用しました(というかとくにご提案せず先方のやり方に任せました)。
しかし、運営の核となる先方のご担当者さまとだけは綿密な連携が必要となるため、スプレッドシートやLINEなどでコミュニケーションを行いました。
ご担当者さまのリテラシーが高かったという幸運もありますが、この選択は結果的に正解だったと思います。
イベント内容について
- イベントの概要の決定(各発表のタイトルなど)
- タイムスケジュールの決定
ここまではイベントの約1.5か月前に決定しました。
これが決まらないことには、後続のタスクもやりにくくなります。
参加申し込みフォーム
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フォームの入力項目の決定
- こちらが案出しし、お客様に決定していただく
- フォームのOpenとCloseのスケジュール決め
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フォームの作成
- 要件から、Googleフォームを使用しました
- 後述する自動返信メールの設定のため、お客さまのGoogleアカウントでGoogleフォームを作成する必要がありました。
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フォームの自動返信メールの設定
- 「Email Notifications for Google Forms」というアドオンを使い、フォームの入力に対して自動返信メールを送信しました。
- 自動返信メールを送ることで、「登録されたメールアドレスが間違っていた」ケースに対応できました。
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フォームのクローズ
- イベント本番開始時間で、申し込みフォームへ回答できない状態にしました
チラシ作成
- 参加申し込みフォームのURLと、そのQRコードをデザイナーに連携
- 納品されたチラシをWebサイトに掲載
イベントの約1か月前にチラシ、チラシの完成をもって申し込み開始となりました。
Zoomのアカウント契約
- プロプランの契約(¥2,000/月)
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ウェビナープランの契約(¥18,800/月)
- 視聴者が100名までであれば ¥5,400/月で利用できますが、100名を超える見込みだったため人数増加オプションを契約しました
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クラウド記録(100GB)プランの追加(5,400/月)
- 4時間超のイベントを録画するため、Zoomのクラウド上に録画を保存できるプランを追加しました。
- 事後の共有もURLとパスコードで共有でき楽でした。
Zoomに関わる事前タスク
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リハーサル用ウェビナーの作成
- 本番の約1か月前に実施したリハーサルで、本場と同じようにウェビナーを作成しました。
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本番用ウェビナーの作成
- 話す予定の人にパネリスト権限を付与
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本番前後で使用するミーティングの作成
- 控室的に利用し、直前リハーサルや、事後の申し合わせに利用しました
- 反省点として、ウェビナーの作成者と控室の作成者が同じ場合、ウェビナーとミーティング同時に開催できず不便でした。控室は別のアカウントで作った方がよかったです。
- リハーサル・本番・控室のURLとパスコードをまとめた表の作成
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リスク対策の洗い出し
- 当日にZoom障害が発生した場合や、自然災害の発生で登壇者の機材トラブルが起きた場合などのリスクと対策を洗い出し、お客様に決定いただきました。
マニュアルの作成
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一般参加者向けマニュアル
- Zoomの基本的な利用方法
- ウェビナープラン独自の「Q&A」機能の使い方の説明
- 今回は使いませんでしたが、ウェビナープランにはその他にも「挙手」などミーティングにはない機能があります。
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登壇者向けマニュアル
- Q&A機能の回答方法
- 一般参加者からの画面の見え方
- 質疑応答の回答フローの作成
リハーサル
- 発表者に対して、本番当日と同じ環境(ネットワークや機器)を使用するようリマインド
- 確認項目リストの作成
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リハーサルを録画し参加者に事後共有
- 視聴者からどのように見えているのかの確認
- 自分では気が付きにくい、顔の見切れや音量などについて確認いただいた
発表資料の事前配布
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登壇者から、参加者に事前配布する資料を受け取る
- 資料は開催5日前から徐々に送られてきて、すべて揃ったのは当日の朝でした(笑)
- 受け取った資料をWebページに公開
参加者へのリマインドメール
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メールを送る目的の整理
- ZoomのURLとパスコード、マニュアル、事前配布資料のダウンロードリンクの共有
- タイムスケジュールの共有
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メールを送るスケジュールの決定
- 本番3日前11:00と、当日11:00
- メール文面の作成
- 一括送信のための宛先グループの作成
- メール送信マニュアルの作成
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3日前メールが送信されたら、申し込みフォームの自動返信メールの文面をメールで送ったURL記載のものに差し替え
- これをしないと、3日前のメール送信後に申し込みした人は直前まで事前資料のダウンロード等ができなくなる
アンケートフォーム
- フォームの入力項目の決定
- フォームのOpenとCloseのスケジュール決め
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フォームの作成
- 要件から、Googleフォームを使用
- イベント終了後、参加者にメールで送付
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フォームのクローズ
- アンケート回答期間終了後、フォームへ回答できない状態にしました
- アンケート集計結果をお客様に送付
シンポジウム本番
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幕間スライドの作成
- イベント開始前に表示するもの(開始時間や注意事項などを記載)
- 休憩時間中に表示するもの(再開時刻などを記載)
- イベント終了後に表示するもの(アンケートフォームのURLとQRコードを記載)
- イベントを見ながら適宜サポート
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発表内容に応じて、視聴者への見え方を適宜変更
- アクティブスピーカービュー:メインで喋っている人の画面が表示
- ギャラリービュー:ビデオオンにしている人全員の画面が一覧で表示
振り返り
事後、お客様と振り返りを実施しました。
終わりに
Zoomウェビナーの運営で実行したタスク一覧を紹介しました。
これからZoomでウェビナーを実施する方にとって参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。